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  • 執筆者の写真大谷憲史

イギリスの“NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”の活動を日本で紹介して、ヘイトスピーチ、ヘイトクライムについて考えたい!

更新日:2019年9月11日



 様々な差別によって引き起こされるヘイトスピーチやヘイトクライムをなくしたい。そのためには、イギリスで毎年10月に行われている”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”を日本に紹介し、私たちに何ができるのかを探りたい。という思いから、このプロジェクトを立ち上げました。





 はじめまして。

 このプロジェクトの責任者の大谷憲史と申します。


 2016年7月26日に発生した『相模原障害者施設殺傷事件』は大きな衝撃を与えました。それ以外にも、近隣諸国の出身で日本で暮らす在日朝鮮人、在日韓国人等へのヘイトスピーチ。なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。


 政府は、2016年6月3日に『本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律(ヘイトスピーチ解消法)』を公布しましたが、ヘイトスピーチやヘイトクライムは減ったでしょうか。私たちの意識は変わったでしょうか。


 2018年、YouTubeでは、神奈川県川崎市や東京都新宿等で起きた在日への抗議デモで、ヘイトスピーチを含んだ動画が何の規制もなく投稿されていたことが、一時期問題となり、『春のBAN祭り』としてインターネット上で騒がれました。


 その後、YouTubeではヘイトスピーチを含む動画が規制され、ツイッターでも同様の対策がとられるようになりましたが、果たしてヘイトスピーチは確実に減ってきているのでしょうか。


 ヘイトスピーチは言葉による暴力です。ヘイトクライムは文字通り、様々な差別に基づく犯罪行為です。このようなことを完全になくすることが本来の姿ですが、私たちの日ごろの活動によって減らすことはできるのではないかと考えます。


 そこで、ヘイトスピーチやヘイトクライムに対していち早く立ち上がって活動を行っているイギリスの”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”に、何かヒントがあるのではないかと考えて、このプロジェクトを立ち上げました。


 私自身、先天性白内障という目の病気をもってこの世に生まれました。手術を受けたものの左目は弱視で、視力を上げるために、文字通り牛乳瓶の底のような分厚いレンズのメガネをかけていました。そのことがもとで、小中学生時代はいじめを受けていました。そのいじめの影響で、言語のブロック障害にもなってしまいました。


 人種、性別、生まれ、宗教、見た目(容姿容貌)等、自分ではどうしようもないことによって受ける差別は、この世には必要ありません。


 より多くの方々にこのプロジェクトに参加していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。




 イギリスで行われている”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”とは、日本語に直訳すると『国民憎悪犯罪意識週間』という意味で、国を挙げてヘイトクライムに対する意識を向上させる週間ということです。


 この”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”は、日本ではあまり取り上げられたことがない取り組みなので、実際にロンドンに出向いて取材を行う予定にしています。


 今すぐにこのようなことを日本できるかどうか分かりませんが、このプロジェクトでは以下のことを考えています。


〇”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”の取材

〇イギリスの取り組みを日本で紹介する

 ・専用ホームページの立ち上げ

 ・YouTubeでの紹介

 ・小冊子の作成




 冒頭のご挨拶でも書いた通りですが、法治国家においてヘイトスピーチ解消法として法整備するのも大切なことですが、実際、それで終わってしまっている感があります。


 日本におけるヘイトスピーチ、一部の右翼、ネトウヨ(ネット右翼)の問題とされ、政治的な要素が強いものがあります。また、LGBTQに関しても、関係者だけによるイベントがメインで、どのくらいの一般市民を巻き込んで行われているのか、はっきりと見えてこないものがあります。


 イギリスの”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”は、民間団体が中心になって行っているようですが、”NATIONAL”と付いているところをみると、日本よりは規模が大きいのではないかと考えます。


 この”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”は、2009年から始まったようです。


〇”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”の始まり


 2009年9月25日夜、ロンドンのトラファルガー広場で、同性愛男性のイアン・ベイナムさんが複数人の男女の未成年者によって殺害された「イアン・ベイナム事件」


 同年10月25日夜、リバプール市のスタンレーストリートのゲイバーの外で、新人警察官で研修生のジェームズ・パークスさんが最大20人の若者たちによる襲撃を受け、幸いにも一命をとりとめた「ジェームズ・パークス事件」


 立て続けに起きたこの事件は、イギリス国民を深い悲しみへと追い込んだとともに、過去に起きた事件を思い出させることとなりました。


〇過去の事件とは


 その事件は、1999年4月17日、24日、30日と立て続けに起きました。


 4月17日土曜日、ブリクストンのエレクトリックアベニュー。ブリックストンは、南ロンドンの大規模な黒人の地域です。


 花火からの爆薬で作られた爆弾は、スポーツバッグの中にテープで貼られて、ブリクストンマーケットに残されました。午後5時25分、4インチ(10.16センチメートル)の釘が詰まった爆弾が爆発し、48人がけがをしました(ブリクストン・ネイル爆弾事件)。


 その1週間後の4月24日土曜日、バングラデシュの大規模なコミュニティがあるロンドンのイーストエンドにあるブリックレーンが狙われました。


 犯人は日曜日の路上マーケットを狙い、前日の土曜日に爆弾を設置。爆弾の入ったバッグは、不審に思った男性により拾われ、近くの警察署へ。男性は自分の車で向かったが、爆弾が爆発し、周囲にあったレストランや車が深刻な被害を受けました。レストランにいたバングラデシュ人など、13人がけがをしました。(ブリックレーン・ネイル爆弾事件)。


 3番目の事件は、4月30日金曜日の夜に起きました。


 『ダンカン提督』と呼ばれるソーホー最古の一つとして知られているロンドン中心部のゲイのパブで、1797年にキャンパーダウンの戦いでオランダの艦隊を破った提督アダム・ダンカンにちなんで名付けられました。


 バンクホリデイ(銀行休業日、イギリスの休日)の週末の始まりで、パブと外の通りは混んでいました。テープで貼られた爆弾を含むスポーツバッグは、ダンカン提督の関係者によって気づかれました。パブのマネージャーがそのバッグを調べている最中に、午後6時37分に爆発。3人が死亡、79人が負傷し、その多くは重傷を負いました。生存者のうち4人は手足を切断しなければならいほどでした(ダンカン提督・ネイル爆弾事件)。


 この一連の犯行は、ネオナチの思想をもつ一人の若者によって引き起こされたことが分かり、イギリス国民を恐怖と深い悲しみに陥れてしまいました。


 この過去の記憶が呼び戻され、2009年に起きた一連の事件後、イギリス国民は立ち上がりました。


〇最初の集会


 事件後の2009年10月30日、イアン・ベイナムさんの事件があったロンドンのトラファルガー広場で、最初のヘイトクライムに対する集会が開催されました。1万人以上の国民が参加しました。



       (NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEKのHPより)



 この最初の集会を呼びかけて実施した組織は、”17-24-30”です。


 2009年4月にFacebookでグループを立ち上げ、2011年8月に小さな慈善団体としてイギリス政府に登録しました。団体名である3つの数字は、1999年に起きた3つの事件の日付を表しています。


 2回目の集会は2010年10月23日、3回目は2011年10月28日に開催されました。


 4回目ではあとにつながる”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”を開催するという概念を発表し、2012年10月13日から19日まで開催されました。セントポール大聖堂で礼拝が行われるようになりました。


 10年目となる2019年は、10月12日から19日まで開催される予定です。


〇取材内容


 奇しくもその期間、私はロンドンに滞在しています。10月18日の朝まで、ロンドンでYouTubeの研修を受ける予定です。


 短い時間ではありますが、18日の朝から19日のフライトまでの時間を使って、この”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”を取材することができます。


 取材内容は以下の通りです。


 ・イベントの様子

 ・関係者への取材

 ”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”を開催するまでの経緯、苦労したこと

 ・日本へのメッセージ


 帰国後は、以下のことを考えています。


〇イギリスの取り組みを日本で紹介する

 ・専用ホームページの立ち上げ

 ・YouTubeでの紹介

 ・小冊子の作成

〇日本での実施の可能性について探る

 ・関係機関、団体への働きかけ

 ・ヘイトスピーチ、ヘイトクライムに関するトークイベントの開催




 私は元小学校教員ということもあり、教員時代は同和教育や人権教育に携わっていました。病気退職後は、YouTubeで教育に関する動画を投稿したり、ヘイトスピーチに関する啓発活動を展開したりしています。


 その後は、市民メディアみやざき(CMM)として、オーマイニュース日本版、JANJAN(日本インタネット新聞)、PJニュース、ツカサネット新聞等のネットメディアに記事を提供してきました。


 これらのネットメディアが廃刊、休刊後は、地元の話題、ニュース等を取り上げてきました。


 最近は、『宮崎県日南市長のLINE不適切投稿問題』『地鶏の産地偽装問題』『日南市職員の服務に関する問題』『宮崎県立美術館長の不適切CM問題』等を追及してきました。


 また、2018年5月中旬から始まったYouTubeにおける『ネトウヨ春のBANまつり』では、5ちゃんねるやハンJ等の皆さんとともに、YouTubeからヘイトスピーチを含む動画を削除する活動に参加し、これまでに60万を超える動画が削除されました。


 その後も、個人的にYouTubeの動画レポート機能を使って、ヘイトスピーチを含む動画の通報活動を行っています。


 YouTubeでは、公式ヘルプコミュニティにおいて、ユーザーの皆さんからの質問に回答する活動を行っています。トップコントリビューターとして活動させていただいております。




 資金の使い道は、以下の通りです。



〇目標金額 300,000円

 

〇”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”の取材費

 ・現地での通訳費用 

 ・現地取材にかかる移動費

 ・”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”関連グッズ購入費

〇イギリスの取り組みを日本で紹介する

 ・専用ホームページの立ち上げ

   独自ドメイン取得

   レンタルサーバー契約

 ・小冊子(A4サイズ、20ページ程度)1000部程度

  (構成例)・“NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”の歴史

       ・10年目を迎えてのインタビュー記事 

       ・イベントの様子(写真)

       ・日本へのメッセージ

       ・日本でできること等




 皆様へのリターンは、以下の通りです。












〇小冊子へのお名前の掲載につきまして  小冊子の最後のページに、ご支援いただきました皆様のお名前(ペンネーム可)を記したいと考えております。下記のメールでお知らせください。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。



〇お届け  今のところ、2019年12月ごろを予定しています。

 また、リターン品が変更、追加される(ロンドンのお土産?)こともあります。その時はこのブログでご案内いたします。

 ※小冊子の仕上りの関係で、多少日程がズレる可能性があります。ご了承ください。




2019年 8月 8日 クラウドファンディング開始

           イギリスの関係団体との調整、通訳の確保

          ※このブログにて随時活動報告を掲載

2019年 9月30日 クラウドファンディング終了

         ※クラウドファンディングの結果を掲載

2019年10月 1日 諸準備

2019年10月15日 宮崎出発東京へ

2019年10月16日 ロンドンへ向けて出発

2019年10月17日 YouTube研修

2019年10月18、19日 ”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”の取材

2019年10月下旬 小冊子製作開始

2019年11月上旬 専用ホームページ立ち上げ

2019年12月  小冊子完成、リターン発送

2020年 1月   小冊子を地方自治体等へ発送




 こちらからよろしくお願いいたします。









 2016年7月26日に起きた相模原障害者施設殺傷事件。


 あれから3年経った2019年7月26日付けの東京新聞の記事に、共同通信が全国の知的障害者の家族を対象に実施したアンケートで、回答した280家族の約76%が「社会の関心が薄れている」と感じていることが分かった、と書かれていました。いわゆる『風化』です。


 このプロジェクトで取り上げたイギリスの”NATIONAL HATE CRIME AWARENESS WEEK”は、今から20年前に起きた事件を風化させることなく、自分たちの心の奥底に刻むかのようにして立ち上がり、1年に1回、イベントを行っています。


 このような国を挙げての意識向上週間を設けることで、常にヘイトスピーチ、ヘイトクライムに立ち向かうことができるのではないかと思います。


 そのために、まず、先進国であるイギリスの取り組みに学び、日本でできることを模索していくことが必要ではないかと思います。


 今回はイギリスの取り組みを専用ホームページ及び小冊子で紹介することがメインですが、将来的には、イギリスのような意識向上週間を設けることです。段階を踏まえながら、


 今後もこのプロジェクトを続けていきたいと思います。


 皆様のご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。



2019年8月8日   大 谷 憲 史



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